2012年8月23日木曜日

ちょっと公園までの旅:夏の交通事故


毎日朝夕ウォーキング(散歩?)をしていると多くの交通事故の現場に遭遇する。
と言っても、人間の交通事故ではない。さまざまな生き物たちが犠牲になった事故現場である。

車で走っていて多く見かける代表格は車にはねられた狸とネコだ。
たまに犬やカラス・鳩などもいる。
周囲に茶畑が広がるところではリスを見かけることもある。

しかし、歩いているともっと多くの意外な犠牲者たちを発見する。
車で走っていては気づかないだろう生き物たちで、夏にいちばん多いのは蛙である。特に雨上がりの路面の濡れた道路は「平面ガエル」だらけで、踏んづけないように気をつけて歩かなければならない。
雨上がりはミミズも多い。

8月になって激増するのが蛇である。
卵から孵化して間もないと思われるような10センチ前後のものから3~40センチくらいのものが多い。時には1メートルを超えるようなのもある。
いずれにしても、これらを見かけない日はない。

他に夏ならではのものではカブトムシを時々見かける。
道路の照明に集まってきて車にぶつかったり、道路を這っていて轢かれたものだ。
もちろん、コガネムシやカミキリムシなども多い。

この夏珍しいものではコウモリが1匹と、なんとアライグマ1匹(頭?)を見た。
コウモリはこれまでも見かけたことはあるが、アライグマは初めてだった。
ネコではないようなので、狸かハクビシンかと思って近づいて見たらなんとアライグマだった。

まだ田畑の広がる田舎も生き物たちにとってはなかなか生き難い環境になっているようだ。


2012年7月26日木曜日

夏の南信州(7/2)4:大鹿村「赤石荘」


時間も3時を回ったのでその日の宿「赤石荘」に向かうことにした。赤石荘は、昨年話題になった原田芳雄主演の映画「大鹿村騒動記」の舞台となった大鹿村にある。

奈良井宿を後にして、来た道を少しもどり国道361号に出ると伊那を目指して権兵衛トンネルに入る。
トンネルを抜けて少し下ると、眼前に伊那の平野が開けた。その平野に向かって道は緩やかに真っ直ぐ何キロも下って行く。絶景である。

坂を下ると伊那市街だが、そのまま走り抜けて桜の名所として有名な高遠方面に向かった。
高遠城址公園からは国道152号を南下する。美和ダムのダム湖を過ぎてやや走ると道は曲がりくねった狭い山道になる。
国道と言われてもにわかに信じがたいような道が続く。
初めて走ったときには、無事目的地に着けるのだろうかと不安になったが、今回は3度目でもあり、ナビと案内板を頼りにしながらも不安にかられるようなことはなくその日の宿「赤石荘」に着くことが出来た。
時間はちょうど4時30分であった。途中の道の駅で休憩をとったりもしたが、それでもナビの到着予定時刻よりも1時間近く早く着いた。

赤石荘の玄関を入ると脇に大きな籠があり、中からなにか鳴き声のようなものが聞こえてきた。そっと中をのぞくとなんと子鹿が1頭入っていた。

フロントで夕食や朝食の時間を確認して部屋にはいると、さっそく温泉に浸かることにした。外がまだ明るい時間に入る方がいいのである。


南アルプスに連なる山の中腹にある宿なので風呂からの眺めはご覧の通りの絶景である。
のんびりと温泉に浸かると、夕食まで待ちきれずに、湯上がりのビールを飲んで一日車を走らせた疲れを癒し、久しぶりの暑さで渇ききっていたのどを潤した。

風呂と並んでこの宿の魅力なのが食事である。旬の地のものを主体にしたおいしい料理が食べきれないほどに出てくる。山の中なのでめずらしい鹿肉や猪肉なども食べられてついつい飲み過ぎてしまう。

食事の後はホタル狩りに出掛けた。
近くに(と言っても山道を20分ほど走るが)ホタルが見られるところがあるということで、希望する宿泊客をワゴン車で案内してくれた。
ホタルが乱舞する様子を見たのは何十年ぶりだろうか・・・。
子供の頃に捕まえてきたホタルを部屋の中に放って寝たほどのホタル好きの私にはとてもラッキーだった。

帰り道は村内の公園などに寄り道をしてくれて、たくさんの野生の鹿がいる様子も見せてもらえた。
人口千2~3百人の村に5千頭以上の鹿が生息しているとの話しだった。
樹木や農作物への被害はたいへんなものらしい。
大鹿村ならぬ「多鹿村」である。

宿にもどると時間は九時を回っていたが、もう一度温泉に浸かって飲み直した。
明朝もまた南アルプスの日の出を見られるポイントまで車を出してくれるということなので、それにも参加させていただくことにして、あまり飲み過ぎないようにして早めに床についた。


朝は4時半に起きて日の出を見に出掛けた。外はもう明るくなっている。
寒いかと思ったが、車で行くのだからいいだろうと半袖のポロシャツで出掛けた。
昨夜ホタルを見に行った所を通って、どんどん山道を登っていく。着いたところは夕立神パノラマ公園というところだった。
標高1600mを越えるところで、南アルプスの山々・中央アルプスはもちろん、はるか北アルプスまでも臨める場所だ。展望台からは周囲が360度見渡せる。気温は15度にも満たなかっただろうか、風が冷たく寒かった。何か羽織るものを持ってこなかったことを後悔した。
宿の方が熱いコーヒーを用意してくれていたのがとてもありがたかった。
やや雲が多かったが、すばらしい日の出を見ることが出来た。




ここで一緒になった方から、珍しい青いケシの花が見られるところがあると聞いたので、帰りはそこに寄っていくことにした。

宿にもどって朝食を済ませひと休みしてから宿を出発した。
フロントで青いケシの花が見られるところがわかるイラストマップをいただいて目的地を目指したが、細い山道に入ると所々に見られる案内板だけが頼りだった。
30分程走ってなんとかたどり着いたところは「中村農園」というところだった。
そこには広い畑にたくさんの青いケシの花が栽培されていた。
ケシに限らず、青い花というのは大変珍しいものとされているが、あまりにたくさんの青いケシの花にびっくりしてしまった。


ちなみに、この花を他の場所で栽培しようとしてもうまくいかないと言うことだった。

花を眺めていると、暗くなってきていた空からぽつりぽつりと雨が落ちてきたので、本降りにならないうちに切り上げて帰路についた。

帰りは国道152号線南下し、途中から南アルプスエコーラインに入ってしらびそ峠・下栗の里に寄る予定だったが、雨が激しくなったので今回はあきらめてそのまま152号を下ってヒョー越峠を抜け、水窪に出た。

※ 「下栗の里」
某引っ越し(運送)会社のTVコマーシャルで「転勤する先生を小学生が見送る場面」の舞台になったところである。CMでもわかるようにとても景色のよい所だ。









2012年7月20日金曜日

夏の南信州(7/2)3:奈良井宿へ


妻籠宿から国道256号を北上し国道19号に出た。途中の道の駅で休憩をとりながらそれをさらに北上して、奈良井宿に着いたのは2時20分に近かった。
奈良井宿の南側にある権兵衛橋を渡ると駐車場があるが、ここは有料なのでもう少し先に進んで「木曽の大橋」近くの無料駐車場に車を止めた。意外なことにこちらの駐車場の方がずっと空いていた。


中央本線の線路の下をくぐる地下道を抜けて古い町並みが保存されている奈良井宿の通りに出た。


梅雨時とはいえ、朝からよく晴れて気温もどんどん上がり、歩いていると汗が噴き出してきた。
出来るだけ日差しを避けて、建物沿いの日陰になったところを歩いた。





馬籠や妻籠よりも通り全体がよく整備された印象で観光客も多かった。そういえば駐車場にも大型の観光バスが何台も停まっていた。

知名度は馬籠・妻籠に譲るが、規模ではここ奈良井宿がいちばん大きいように感じた。






道路も小砂利を敷き詰めたような舗装で、見た目にも綺麗で歩きやすかった。

宿場にある旅館か民宿に1泊して辺りをゆっくり散策してみると楽しそうである。
次の機会にはそんな計画で出掛けてみたいと思う。

今回は既に大鹿村に宿が予約してあるので早めに宿を目指した。
(山道を走るので時間にゆとりをもって3時30分頃に出発した。ナビの案内では到着予定時刻は5時過ぎになっていた。)











2012年7月13日金曜日

夏の南信州(7/2)2:妻籠へ


妻籠へは、馬籠から山道を20分程車で北上する。
途中、所々から遊歩道として整備されたような中山道が見られた。そこを実際に歩いていくのもいいと思った。

妻籠宿では車は中央駐車場に止めた。ここも停めてある車は数台だけで閑散としていた。料金所の人も退屈していたようでわざわざ外に出てきて料金500円を受け取ると町並みへの行き方についてあれこれ丁寧に教えてくれた。
すぐ横に見える尾又橋を渡ると妻籠宿の町並みの南側に出る。ここで宿場の案内板を見てから町並みを見学した。


馬籠よりも大きな宿場で、たくさんの古い建物が整備されて残されていた。
また、それらの多くが土産物店・飲食店・宿などとして営業している。なんとなく昔の賑わいが想像できた。

これだけ多くの店や宿があって採算がとれるのだから休日には観光客がどっと押し寄せるのだろうと思った。
ちなみに、馬籠では駐車場はすべて無料だったが、ここ妻籠ではどこも500円の有料である。

道路がアスファルトの舗装なのが少し残念に思った。











晴れて暑い中を汗をかきながら観光して歩き疲れ、時間も12時をだいぶ回っていたので、休憩をかねて昼食の蕎麦と五平餅を食べた。生ビールが欲しいところであったが、車の運転があるのでぐっと堪えた。

駐車場にもどるときに尾又橋から見た蘭川の流れが実に涼しげでそれまでの暑さを忘れさせてくれた。


時間は1時、奈良井宿を目指す。












































2012年7月12日木曜日

夏の南信州(7/2)1:馬籠へ


早春に行こうと思っていたが、諸般の事情で結局この時期になってしまった。
木曽路を北上するつもりで、まずは馬籠宿を目指した。

7時半に家を出発し、東名高速・東海環状から中央高速に入り中津川ICを降りて10時過ぎに馬籠宿に着いた。
家を出るときには曇っていた空もすっかり晴れて夏の暑さになった。

駐車場には車は数台しかなく、観光客の姿もまばらだった。
案内板で宿場の概略を確認してから古い町並みが残る旧街道に入った。




通りは綺麗に整備され、石畳で舗装されていた。
歩きやすそうに思うが、意外に歩きにくく、傾斜のきつい坂道でもあるので雨など降って濡れたりすると滑りそうな気がした。

両側の昔の風情を残した建物はお土産物屋だったり観光客が立ち寄る飲食店になっているものも多かった。
信州という蕎麦どころが近いだけにそば屋が多い。






中ほどまで歩いたところにある「馬籠脇本陣史料館」に入ると、館内の展示からは当時の馬籠宿の様子を感じ取ることが出来た。



史料館を出ると、通りには観光客が増えていた。大型バスでも入ったのだろうか。

賑わってきた通りをもう少し下って「藤村記念館」に向かう。
島崎藤村はここ馬籠の出身である。
個人的にも、大学の卒論で取り上げた作家なので是非立ち寄りたかったところだ。
資料の展示も多く、興味深く見学した。



ここを出たところで次の目的地の妻籠宿に向かうことにして、下ってきた道を登って駐車場にもどった。

時間は11時半近くなっていた。






2012年7月1日日曜日

春の京都(4/15)6:清水寺へ

南禅寺から一度神宮道までもどって、知恩院に向かう。



大きな改修工事の最中だったのでちょっと立ち寄っただけで円山公園に出た。


ここは京都の代表的な桜の名所だけにたくさんの出店が並び花見の人達であふれていた。
その大混雑の中を縫うようにしてねねの道に出た。

石塀小路を歩こうかと思ったがここもすごい人だったので、素通りして二年坂・産寧坂を抜け清水坂に出た。
両側に土産物店の並ぶ通りは観光客であふれ前に進むのが大変で、仁王門が見える場所に出るだけでどっと疲れた。



いつ行っても多くの観光客で賑わう所だけに、秋の紅葉と春の桜の時期の混雑は尋常ではない。人混みに流されながらもここはというポイントだけは押さえて見学した。






例年満開に合わせて出掛けているソメイヨシノの開花の遅れで、ここでもきれいに咲いている遅咲きの紅枝垂れも見ることができた。


帰路は多少でも混雑を避けようと茶わん坂を下った。

京都駅行きのバスもあまりの混雑のため、乗れるバスが来るまでは30分以上は待たなければならないということで、駅の近くを通る別系統のバスに乗って駅を目指した。

やはりこういう時期の休日だけは絶対に避けるべきだと再認識した。




春の京都(4/15)5:南禅寺へ

平安神宮から徒歩で南禅寺へ向かう。

岡崎公園の桜や京都市美術館の建物に目をやりながら神宮道を南下する。
大鳥居を過ぎた所で慶流橋から琵琶湖疎水沿いの桜を眺める。ここから見る東山方向の桜はなかなか見応えがあってお気に入りのスポットの一つだ。静かな水面に映る桜もいいし、散り始めた頃の花筏もいい。桜の下を花見の遊覧船がゆっくり進む光景もけっこう画になる。



三条通に出たら左折して蹴上に向かう。
途中、通り沿いの店で昼食を摂りながらビールで喉を潤す。

蹴上の交差点まで出たら道路を横断してインクライン跡を目指す。




ここの桜も見事で例年多くの地元の人達が花見を楽しんでいる。
今年は満開をちょっと過ぎた感じだったが、それでもたくさんの家族連れなどが桜の下で弁当を広げて桜を愛でていた。

インクラインを下りきるとちょうど真っ直ぐに南禅寺に向かう道に出る。東に5分ほど上ると南禅寺に着く。


普段は比較的空いていて静かな雰囲気が感じられるので私は気に入っている場所だ。
桜の名所というような所ではないが、それでもこの時期は混んでいてトイレも外まで人が並んでいるくらいだった。



久しぶりに三門に登って石川五右衛門になった気分で京都の町を眺めようと思ったが、入り口で順番を待つ長蛇の列を見てあきらめた。

水路閣を見て、方丈に向かうことにした。





方丈ではゆっくり庭園と狩野派の襖絵を観賞した。



ここでやっとのんびりできていつもの南禅寺に来た気がした。