2011年9月15日木曜日

北陸の旅:(5)珠洲

二日目の朝。空は曇り空。
天気が良さそうなので出掛けてきたが、昨夜の予報ではいきなり金沢に雨の傘マークが出ていてショックだった。
曇っていると海の色が青くきれいに見えないので残念である。

8時過ぎに、とりあえず能登半島の北端を一回りしようと海岸線を目指して東に向かった。
30分程で海岸線に出たが空は相変わらず曇ったままだ。
車を走らせていると小粒ながら雨粒もフロントガラスに当たる。

そこから30分近く走ると恋路海岸に出た。
名前がなかなかロマンチックである。そのためか最近は人気のスポットだという。
しかしこの日の空はどんよりと曇っていて、この空の下でカップルがこの海岸線に佇んでいたら、見た人は心中でもするのではないかと心配してしまいそうな雰囲気が漂っていた。

晴れて真っ青な海と空が広がっている景色を想像するとそのギャップの大きさには仰天する。

心中の画を見ることになる前に早々に恋路海岸を後にする。


恋路海岸



狭い海岸線に張り付くように建った家々の間の狭い道を縫うようにして走って珠洲に向かう。
30分ほどで珠洲駅前に出た。駅前といっても今は駅はない。穴水から北は既に廃線になったいるのだから珠洲駅前跡というのが正しい言い方だろう。
駅舎があったのだろうと思われるところは「すずなり」という道の駅になっていた。
横には、ここにも鉄道が走っていたんだぞと言わんばかりに、当時の面影を残すホームと線路の一部が残されていた。


珠洲駅の面影を残すホーム


1本だけ一部残された当時の線路


再び海岸線に沿って半島の先端にある禄剛崎灯台を目指す。
岩場と狭い砂浜が交互にやってきて道は狭いうえにアップダウンもある。
途中、有名な「ランプの宿」の案内板も目にした。

ここも30分程走ると禄剛崎灯台への登り口の下にある道の駅に着いた。名前は「狼煙」である。
読める人は少ないのではないだろうか。「のろし」と読む。
なんとここの地名が「狼煙」なのである。変わった地名である。

私なりに勝手な想像をした。

沖を行く船の安全のためにこの地で狼煙を焚いていたのではないだろうか。そして、それが地名になったのだと・・・。


道の駅の駐車場に車を置いて登り口に向かう。「車両進入禁止」「ここから徒歩5分」という立て看板があった。狭く急な坂だったが、私の4WDの車だったら登れそうな気がした。
随分きつい道のりで大変だったが、確かに所要時間は5分程度であった。

着いたところは海に突きだした高台で地球が丸いことを実感させてくれるように、確かに水平線が弧を描いて見える。
すこしではあるが空も明るくなってきた。

禄剛崎灯台


日本海の水平線
ここで真っ青な海が見たいものだと思った。再訪を期す。

登ってきた急な坂を下り、下の駐車場にもどると、道の駅「狼煙」の小さな売店を覗いてみる。
ちょっと気に入ったデザインのネクタイがあってふと手が出かかったが、もう冠婚葬祭以外にはネクタイなど手にすることがなくなっていることに気づいて思いとどまった。

代わりにという訳でもないが、形のよい珠洲焼きの焼酎杯を見つけたので、それを購入した。
(今夜はこれで一杯やろう!)

時間は10時半をまわった。
いそいで輪島に向かう。

目的は朝市!

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