2011年9月21日水曜日

北陸の旅:(10)永平寺

10時00分。
とりあえず目的地を永平寺に設定してナビ任せで出発する。走っているうちに記憶が甦ってきて見覚えのある家並みの中を走る。
旧丸岡町を通過する経路なので丸岡城に立ち寄ることにした。

ここは、町にゆかりのある本多作左衛門重次が妻に送った有名な「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」という短い手紙にちなんで、日本一短い手紙を募集して「一筆啓上賞」を贈っていることで有名になった町である。

小さいながら江戸時代に造られた日本でもっとも古い天守閣が現存している。

丸岡城
あまり知られていない小さな城だけれど、復元された建物ではなく私は気に入っている。一見の価値はあると思う。

これまで何度か行った時には駐車場はがら空きで数人の見学者しかいないかったが、この日は駐車場は満杯で観光客を乗せたマイクロバスまで来て多くの人で賑わっていた。休日(土曜日)だとこんなにたくさんの人が来るのかとびっくりした。

城は小高い山の上にあるのだが、すぐ下にある小学校では運動会が催されていてにぎやかな音楽が響いていた。
ふと、そういう季節になったんだなあという感慨がわいてきた。
あまりゆっくりしている時間の余裕はないので、あたりを一巡して永平寺へと急ぐ。

途中のGSで給油をした。昨日給油したばかりだが、この先内陸部に入っていくとガソリン価格がぐっと騰がるし、ここで満タンにしておけば家までの帰路給油はしなくてもよいだろうという見通しからだ。
ガソリン価格1L136円。

田舎の広域農道といった感じの広い道を快適に走ると永平寺の参道に入る。
土産物店が立ち並ぶ道をできるだけ奥まで車で入り、参拝者の入り口が見えるところまで行って、土産物店の駐車場に車を入れた。帰りに千円以上の買い物をしてくれれば無料でよいという。
ここで土産物を買う予定でいたので好都合であった。

車を置くとさっそく境内に入った。




中に入るといきなり大きなコンクリート造りの建物が建っていた。正面は全面が大きなガラス張りで一部が広い入り口になっている。美術館か博物館にでも入っていくような感じである。
違うのは入ったところで靴を脱いでビニル袋に入れて持って行くことくらいだ。
靴を脱いであがるとそこに広いホールのような部屋があり、若い僧が参拝客を集めて参拝の案内や境内の説明をしていた。
観光地そのものである。
スケールは大きいがなんとなく品がないというかありがたみに欠ける。

前に来たときにはこんなではなかった。こんな興ざめするようなコンクリートの建物はなかった。
雪が残るの中で箒で境内を掃き清めたり、吹きさらしの廊下で床や柱を水拭きする若い僧たちを目にした。(今も時間によっては見られるのかもしれないが・・・)
全国から僧たちが修行に来る曹洞宗の総本山にふさわしい雰囲気が感じられた。

思い切り肩すかしを食った感じだ。
アルミサッシに覆われたコンクリート造りの階段や渡り廊下を通って順路通りに一回りした。




これだったら能登で総持寺に寄る方がよかったし(今回は寄らなかった)、もう少し先の大野市郊外にある宝慶寺に行く方がよかったと悔やんだ。(これ以上寄り道をする時間的余裕はない)

境内を出ると土産物店で羽二重餅を買った。
12時30分。永平寺を後にする。

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